国際恋愛

事実婚とは?ヨーロッパで増えている新しい結婚のカタチ

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ブロガーのはあちゅうとAV男優しみけんの事実婚が話題になっていますが、「事実婚って一体なんだろう?」「普通の結婚とどう違うの?」と思った方も多いと思いのではないでしょうか。実はこの「事実婚」という結婚の様式、ヨーロッパではいたって普通のこととなりつつあるんです。

この記事では「事実婚とは?法律婚との違いは何?」「ヨーロッパで事実婚が増加しているのはなぜ?」などをわかりやすく説明していきます。

事実婚とは?法律婚との違いは何?

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事実婚をすると、法律上、結婚はしていないことになります。

簡単に説明すると、事実婚とは正式に婚姻届を出していないけれど、夫婦として暮らしている男女のことを言います。大きな違いは法的な届出の有無。

まず通常の結婚(法律婚)の場合は、夫と妻が役所に双方の戸籍謄本と婚姻届を提出し、受理されることで成立します。ちなみに、日本で一般的に言う「結婚」とは法律婚のこと。
婚姻届には本人たちの署名捺印のほか、夫側、妻側双方に証人となる人の署名捺印が必要。証人は両親、兄妹姉妹、知人など誰でも構いません。
そして、夫と妻の双方が古い戸籍から抜け、二人で新しい戸籍を作ることになります。このとき、夫婦はどちらかの姓を選ばなければなりません。

一方、事実婚の場合、戸籍の移動はせず、姓も変わりません。しかし、「一緒に生活・生計を共にしている」「本人同士、周囲が夫婦だと認識している」ことが必要。これだけ聞くと、同棲とどう違うの?と思いますよね。

多くの事実婚カップルは住民票を同一世帯にし、続柄を「夫(未届)」「妻(未届)」とすることで、事実婚であることを証明しています。この場合、証人は必要ありません。

この住民票が唯一の事実婚の証明書類となります。

事実婚は婚姻届を提出。事実婚は住民票を同一世帯に変更(する義務はない)という部分が大きな違いですね。

 

事実婚のメリット・デメリット

メリット

・姓を変えなくてもいい

・離婚の手続きが楽

・別れても戸籍に離婚歴が残らない

・精神的に男女が対等でいられる

 

事実婚でも法律婚と同じく、扶養もでき、遺族年金などの受取人にもなることも可能です。住宅ローンなどを夫婦として組むことができるし、携帯電話や自動車保険の家族割引も使える。このように、一見すると法律婚と変わりないような措置があるのに、姓を変える必要も戸籍を作る必要もない!メリットだらけ?と思うかもしれませんが、デメリットもあります。

デメリット

・日本の場合、家族や周りの理解を得るのが大変

・税金の配偶者控除を受ける事ができない

・子供を持つと大変なことも

・社会的信用を得るのが難しい(夫婦と認められない場面もある)

 

周りから(とくに親の世代)の理解を得るのがなかなか難しいという点はデメリット。そして、事実婚のカップルに子供が産まれた場合、子供は非摘出子として母親の籍に入ることになるので、父親は認知の手続きが必要になります。その手続きは法律婚より複雑で、子供が母親の名字を名乗ることで子供がいじめにあう可能性も出てきます。

 

事実婚でも結婚式や指輪はしていいの?

ここで疑問なのが、結婚式や指輪の問題。女性ならこの2つに憧れを持つ人も多いと思いますが(私もそのうちの1人です)、実際どうなのでしょう。

結論:事実婚でも結婚式や指輪をしても全然オッケー!

これに関して特に決まりはないので、お互いに納得のいく形で行うのが良いと思います。

 

ヨーロッパで事実婚が増加しているのはなぜ?

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日本では圧倒的に法律婚がスタンダードですが、ヨーロッパでは事実婚を選択するカップルも増えてきています。国別に結婚に対する制度の違いとあわせて見ていきましょう。

 

フランスの場合

フランスでは、法律上の婚姻をするか、同棲にするか、という選択肢に加えて「PACS(パックス)」という形態を選ぶこともできます。PACSとは、1999年にできた、裁判所公認の同棲のような制度。

結婚との違いは、

・相手側の苗字に変わらない
・管轄は市役所でなく裁判所
・別に永遠の愛を誓うわけではない
・別れる時に離婚ほどめんどくさくない(どちらか一方の申し立てで契約解消可能)

引用元:franpon

などで、結婚ほど重くないイメージ。

元々この制度は同性カップルの権利拡大のためにできた制度ですが、現在の利用者はほぼ異性カップル。フランス人は結婚しないままパートナーとの間に子どもを作ることも多く、今では婚外子(結婚せずに生まれた子ども)の割合も半数を超えるようになっているそうです!日本ではあまり考えられないことですよね。

そして、「欧米諸国で離婚するのは大変」とよく言われますが、これは宗教も関係しています。フランスの場合、約80%がカトリックやプロテスタントのキリスト教徒と言われており、カトリック(キリスト教)の教えでは離婚が認められていないため、離婚が困難なものとなっているのです。

このような背景もあり、不倫の割合も多くアムール(愛)至上主義のフランスでは、事実婚を選ぶ割合が多くなってきていると言えます。

 

イギリスの場合

こちらの記事(【経験談】イギリス人男性の結婚観は?日本人とは違う5つの特徴)でも書きましたが、イギリスでも事実婚が増えています。

その理由は、「お互いの自由を尊重するため」「結婚は制度ではなく気持ちの問題だから」「面倒くさい」などさまざまな意見がありますが、大きな理由は「結婚するだけの法律的・経済的なメリットがほとんどない」から。

イギリスも離婚となるとその手続きが大変。様々な手続きはもちろん、莫大なお金もかかります。

協議離婚の場合でも、やはり様々な経費がかかってきます。平均的な離婚費用トータルは£44,000英ポンド(約820万円)です。

離婚裁判沙汰にかかる費用はおよそ£1,280ポンド(約24万円)。

具体的にどのような項目にお金がかかるかといいますと、離婚裁判費用―£410ポンド(約7万6千円)、判決代―£50ポンド(約9300円)、財産分与判決費用―£255ポンド(約4万7千円)、申請者に対する同意指令(判決)代―£45ポンド(約8300円)。

引用元:おかねの学校

このように、イギリスで離婚にかかるお金は結婚にかかる金額の倍とも言われており、簡単に結婚に踏み切れない気持ちもわかる気がします。。

 

まとめ:結婚観は人それぞれ

このように、世界を見渡してみると結婚に対する価値観はそれぞれ。

ヨーロッパでは男女平等の意識が日本より強いせいもあり、「女は結婚して家庭に入るのが幸せ」というような常識はありません。そして、日本のように「みんなと同じことが正しい」という概念もなく、どちらかと言うと個人主義。

まとめると、ヨーロッパでは男女平等の精神、個人主義、宗教、離婚の大変さなどが相まって、事実婚が増えているのだと思います。

日本はまだまだ法律婚がスタンダードですが、近い未来は事実婚を選択するカップルが増えていくかもしれません。

私は独身ですが、やはり結婚(法律婚)には憧れがあります。プロポースもされたいし旦那の苗字になりたい!でも、今の彼はイギリス人で結婚への意欲も低め。結婚できる保証はないし、法律婚という選択をとる可能性もあります。未来はわかりませんが、結婚において大切なのは、カップルの双方がお互いに納得した上で将来を選択していくことだと思います。